パンク侍、斬られて候
江戸時代、ある晴天の日、街道沿いの茶店に腰かけていた浪人は、そこにいた、盲目の娘を連れた巡礼の老人を、抜く手も見せずに太刀を振りかざし、ずば、と切り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われたその浪人・掛十之進は、かの老人が「腹ふり党」の一員であり、この土地に恐るべき災厄をもたらすに違いないから事前にそれを防止した、と言うのだった…。圧倒的な才能で描かれる諧謔と風刺に満ちた傑作時代小説。
文庫本になるまで待ってました。 というか、単行本で買う程じゃないな、と思ってて。 そういうのも、一度読めば二度読まないだろうなぁという予感があったからで、それは実際に文庫本を読み終えても同じ気持ちでありました。
が、少なくとも一度は読むべき傑作読物です。
設定が江戸時代であるだけで、後は町田節でガンガン攻めていくのですから、時代物小説であるかどうかは申し上げられないのですけれども、総じて言えば何か中島らもの匂いを感じました。
純然たる時代物が好きな人には速攻で拒絶反応が起きてしまうでしょうし、そもそもに町田節に拒絶反応を起こしてしまう人もいらっしゃるかも知れない。 もしかしたら読者を限定してしまう作品かも知れない。 ですがしかし、そのへんは懐広く一度は読んでみるべきだと思いました。






