「血と薔薇 4」 特集=生きているマゾヒズム
「澁澤龍彦責任編集の、エロティシズムと残酷の綜合研究誌」であります「血と薔薇」は、1960年代末に3号発刊され、経営側のドタバタでスタッフが一斉退職した後、「敗戦処理」的に平岡正明責任編集で第4号が出ました。 そしてそのまま廃刊。
血と薔薇 (全て天声出版より)
創刊号特集 : 男の死/吸血鬼/苦痛と快楽
1968年11月1日発行
第2号特集 : フェティシズム
1969年1月1日発行
第3号特集 : 愛の思想
1969年3月1日発行
第4号特集 : 生きているマゾヒズム
1969年6月1日発行
現在でも「血と薔薇—全3号復原(白順社 - 2003年03月)」が発売されている他(私はこの復原版を持っていて、それが上の写真であります)、コレクション集として、なんと文庫サイズのものが河出書房から発刊されています。
最初の「復原」の時、私なんて狂喜乱舞しちゃって、宣伝バナーとか作ってみちゃったりなんかした程の喜びようだったんですけれども、もうあれから3年も経つのね。 絶版にならないうちに、出来ればこの「復原」の方を入手された方がいいんじゃないでしょうか。 文庫の内容がどうなのかは知らないけれども、文庫って...って感じもします。
私自身は、3号まで買った余裕という程でも無いのですけれども、その敗戦処理っぷりとしての第4号。 全編集者から酷評されてしまった第4号。 澁澤ファンから相手にもしてもらえないその第4号がどうしても読みたかった訳です。
果たして、どの位「高級じゃなくなったか」「澁澤色が薄れたか」「第5号の予告があるそうだが」という下世話な部分も含めて、しっかりと読んでみたいと思ったんです。
でも、4号に限ってはなかなか古書市場に出回っていないらしくて、出ていたとしても、他に比べて高価なんですね。 鬼っ子ぶりが窺えるなぁ。
これまでの堀内誠一のデザインに比べて一際目立つのが、粟津潔の手による「粟津潔らしい」アートディレクション。 ギトギトしくてステキ。 一気に俗社会におりてきた感がありまして、高級さが一気に消えうせて時代性を十二分に醸し出してます。 そうそう、背表紙も3号までとは異なり、何とも言えない60〜70年代の雰囲気が爆発してます。
目次と奥付はデジカメっておきましたんで見て貰うとして、全体的な内容は、緊張感が消えうせて拡散した感じです。 奇譚クラブが別冊を出したらこういう感じなんだろうなぁという。
「血と薔薇」その後、三島由紀夫は割腹自殺とし、澁澤達彦は北鎌倉の自宅に閑居するようになり、60年代は終わったような。






血と薔薇コレクション 1 (文庫)
血と薔薇コレクション 2 (文庫)
血と薔薇コレクション 3 (文庫)