HWY - American Pastoral
Babe HillとThe DoorsのJim Morrisonが1969年初めに製作した短編映画「HWY」を観ました。 HWYとはHigh-Wayの事だそうで、副題を「American Pastoral」と言うそうです。
この映画は完成されたのでしょうか。 どうもされていないっぽくて、粗編集したものに音楽を適当に乗せただけのような体裁で、私の観たものは映像のレベルが非常に悪かったです(非常に綺麗なプリントを見た事があるので、或る程度のレベルのフィルムが残っている筈)。 しかしちゃんとした映画として撮ろうとしていたのはオープニングに明白です。
路面表示を模したオープニングで鳴るサイレンの後、滝で泳ぐJim Morrisonは、仙人の様です(精霊とは言えない、風貌的に)。 泳ぎ終わり、例の革パンツとフライだかのレザーブーツを履き、これまた例のジャンバーを羽織ってJim Morrisonの出来上がり。
山を下りていくJim Morrisonの意図はまだまだ判りませんが、あれこれ下って着いたのは道路。 これ、高速道路みたいです。 これでタイトルと繋がるんですが、この道路沿いでたたずむJim Morrisonを観ていると、彼の有名な記憶を思い出します。 彼がまだ小さかった頃、家族で車に乗って高速道路をドライブしていると、事故に遭ったインディアンに出会う...というやつです。 まさにこれだ...。
道端に立ったJim Morrisonはヒッチハイクを試みますが、誰も停まってくれません。 諦めたのかとぼとぼ歩く彼の姿は、ステージで一瞬見せる厭世感の様なものが漂います。 そしてヒッチハイクにようやく成功。
確かこれも彼の詞のモチーフになっていたかと思いますが、車に轢かれたか、或いは飢えて動けなくなったコヨーテが、道の真ん中でぐったりしている現場に遭遇します。 周りに停めてある車の中でペットとして飼われている犬が不安そうに吠えているのが非常に耳障りで、何かの不安を提示しています。 そして何も喋らないJim Morrison。
この後位からストーリーが漠然となっていきます。 何故か運転しているJim Morrison(画像)。 元の運転手はどうなってしまったのでしょうか。 ヒッチハイカーが運転手を殺して車を盗む、というのは詞のモチーフにあったかも知れません。
運転しながらビールを飲み、突然叫ぶ危ないJim Morrison。 凹みにハマって壊れた車に乗り込み飛び出し屋根に飛び降り、ジャンプ。 ロスと思しき夜の街に到着し、街を徘徊する...。 これで映画は唐突に終わります。
こう、明確なストーリーというものは元々無かったのかも知れません。 彼らは純然たるロード・ムービーを撮影したかっただけなのかも知れません。



