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日本の夜と霧

delicious はてな この記事をクリップ! | 2006年06月18日14:15 | 編集

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 何と封切り4日で上映中止の憂き目に遭い、松竹退社のきっかけとなった問題作...という事で、当時は安保問題や浅沼社会党委員長刺殺事件があって物騒な時代だったそうです。

安保闘争が切っ掛けで結ばれた、新聞記者・野沢(渡辺文雄)と女子学生・玲子(桑野みゆき)の結婚披露宴が行われていた。しかし、逮捕状が出ている全学連の学生・太田(津川雅彦)が突然乱入し、学生・北見の謎の失踪事件を叫び始めた。そこから、昭和25年当時からの学生運動の陰に起こった様々な事件が暴露されていく。

そもそもに、今から見ると何で封切り4日で上映中止になるのか全然わかんない。

確かに話の筋は直接的過ぎで、結婚披露宴がブチ壊しになっていく様はこれを悲惨とせずにどうするのかと思う程でありますが、1シーン1カット(映画全体で47カットなんだそうだ)という相当にアバンギャルドな演出内容で、科白をトチってもそのまま進行されていくのは、演じている方は無論でしょうが観ているこちらも相当にスリリング。 不思議な浮遊感のある、後味の悪いリアリズムがここにはあります。 舞台芝居とは違うけれども、カメラがパーンして戻った時には別のシーンになっている、という部分には舞台芝居との共通性を見出す事が出来るものの、その肝心のカメラの動きがとても不安定で、これは一寸酷いと思う。 これを観客は不安とは捉えない。 不愉快と捉えるでしょう。

話の内容自体は暴露大会であり吊るし上げ大会であり、人間的な側面(これが重要なのでありますが)から左翼運動を総括しきってしまい、ラストの(日和見)活動家による演説が陳腐に聞こえてしまう(実際に陳腐である)部分に於いて前後の対比は鮮やかで、後に何も残しません。 これを観てしまうとその後の70年安保闘争が予見されていた事に気付くと共に、その頃には大島渚は明確に別ベクトルを向いていた事が明白になるのです。

小山明子さんが際立ってます。




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