江戸情話集
三代将軍家光の供をして京へ上った菊地半九郎は、一夜、祇園に遊び、その夜初めて店出しの初心な遊女お染に惹かれた。毎夜のように通いつめる彼も、いずれは江戸へ帰らねばならぬ身の上。やがて別れの日は迫り、追いつめられた二人の行く手には苛酷な運命が…。(「鳥辺山心中」)。浮世のしがらみを振り切って、恋に命を賭ける男女の情をこまやかに描いた情話集。全五編。
情話集、恋愛に係る人情物の話は、矢張り心中物という括りでは或る程度語られそうだ。 とこの書籍を読み通して思いました。 歌舞伎で上演する為に書かれた物語を小説用にアレンジして出されたというこの物語集は、岡本綺堂の岡本綺堂らしさが十二分に発揮された、とても読みやすく、そして読み終わっていたたまれない気持ちになる良い出来栄えです。
情話...江戸情話。 ハッピーエンドで終わらない物語。




