バニシング・ポイント
車の陸送屋コワルスキー(バリー・ニューマン)が、デンヴァー・シスコ間を15時間で行けるかどうかの賭けに応じ、平均時速200キロのスピードで車を飛ばす。彼を捕まえんとする警察と、その無線を傍受してラジオで彼に警告を送る盲目のDJ(クリーヴォン・リトル)。そして、ついにコワルスキーがカリフォルニア州に入ったとき...。
主人公の過去を挟みつつ、狂気のアメリカを体現したような荒涼とした道を爆走する。 ゴールまで時間内に行けるかというのは最早どうでも良く、警察に追われている事すら関係なくなってしまい、ラストシーンの直前、主人公はこれ以上は無いと言う程に純化され(そして昇華す)る。
もしかしたら何も語っていないのではないかと錯覚するも、それが錯覚等ではなく、紛れも無く何も語っていないという空虚感だけが重くのし掛かり、私は絶望しました。 事件は事件として成立すらせず、「シーン」ですらない事に気付き、一体モニターの向こうで何が起こっているのか分からず混乱し、何故か泣いてしまいました。 それはきっと、リアルなのだと。 現実にそれほどの理由付けというものは漂流しておらず、実は無理にそれらを掴み取り、弁解にも似た理由付けにする必要は無いのでは無かろうかと思いもしましたが、そういう理由付けすら虚しくさせます。
なのにこの作品は少なくとも、存在しています。
観終わってぐったりしてしまいました。 必見。



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