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切腹の歴史

delicious はてな この記事をクリップ! | 2005年07月12日21:27 | 編集

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 この書籍、平成7年に刊行(再刊)されたのは大体知っていて、買おうと思ったまま忘れてて、いざ買おうととしたらどこにも売っていなかったという(一番最初に刊行されたやつなんてかすりもしない)。 雄山閣ブックスってそんなもんだと言われていたので諦めており、いやはや雄山閣さんに直接オーダーしようと思っていた矢先、今回ひょんな事で読む事が出来たのです。

世界的に有名な武士のハラキリ、切腹はいつごろ発生したのか。切腹の歴史を文献や資料をもとに、時代ごとにたどり、切腹が意味するもの、切腹の美学について明らかにする。1973年刊の再刊。

無知をひけらかすようで恐縮ながらも、切腹という自殺行為について今一つ漠然と頭の中にあったままでありました。 この日本独特の切腹、武士と言えば切腹(メリケン的に言えばハラキリ)なんですが、その漠然としたイメージの中では、「詰腹(を切らされる)」というフレーズが先ず思い浮かばれ、どうにも納得がいかなかった訳です。



この書籍、恐ろしくテンポの良い文章の流れを持っておりまして、原文の現代語訳が無いのが悲しいところですけど、それにしても面白い。 雄山閣という学術書系の出版社から刊行された書籍ですので、もう言うことはありません。

溜飲を下げたのは何と言っても介錯(人)の事。 ただ腹を切っただけでは、しかもそんなに深く突き刺すことも実は出来ず、苦痛を味わいつつ死亡するまでに長い時間を必要とする、というのが実情のようです。 腹を切り、その刀で自ら喉笛を突く、という度胸とか気力のようなものがあればいざ知らず、実際はなかなかそこまで辿り着けないようで、そこで介錯という介添えによって「頚部切断」を願う、という事。 これが発展し、扇で切る真似をし、後は介錯人が横からスパっと...という風になったそうな(扇腹)。 何で形式的な事をと思いますが、それはそれで当時の武士、武士道を重んじる気風の最大の特徴だった訳です。

それにしても切腹。 幕末の外人が恐れおののいたのも頷けます、確かに。 その直前に「くわっ!」と目を見開き睨みつけられ、例えば「フランス人、よく聞け、おれは汝等のために死ぬのではないぞ、皇国のために死ぬのだ、日本男子に切腹をよく見ておけ!」なんて怒鳴られれば、何人だろうと、日本人だってビビりますし、直後に腹に刃物を突き刺し、かっさばき、血とか内蔵とか出ちゃっていながら次の瞬間には横にいる人に首を斬られちゃう、だなんて...しかもそんなのが何人も何人も続けて行われちゃった日には、精神的にキツいのは当然至極です。 それより前には切った腹に手を突っ込んで臓物を取り出し、投げ付ける豪傑もいたんだそうで、もう何が何だか訳わからんです。 読んでて気持ち悪くなります。

この書籍、最後は「明治以降の切腹」でして、三島由紀夫切腹事件の時の「檄文」が原文ママで掲載されておりまして、それも注目です。


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