猫にマタタビの旅
猫の似顔絵描きを生業とする銀太郎、貧乏神売りの丹三郎、そして日がな一日饂飩を打って過ごす謎の老人源蔵。お馴染みの三人がお江戸南八丁堀の「金時長屋」を飛び出して繰り広げる珍道中。行く先々で一行を待ち受けるのは、猫もびっくりの魑魅魍魎、鬼がでるか蛇がでるか。大好評「猫の似づら絵師」シリーズ、待望の第二弾。
第一弾の「猫の似づら絵師」を事務所で、そしてこれを自宅で同時に読んでいたのですが、最初続き物だとわからなくて読み始め、続き物だと判ってどうしようか、って。
こういうのって、順に読まなくては面白く無いんです。
でもこっちを先に読み終えてしまって...(笑)。
登場人物が奇妙なのは著者である出久根達郎さんの得意とするところですが、この連作についてはインパクトは弱く、それよりも源蔵さんの正体が見え隠れしていくところが読み所。 だからっていって愚作なんかではありません。 とんでもありません。 更には、これってこっち(2作目)から先に読んで正解だったかも知れません。 絵に書いたような珍道中がこれでありまして、それだけに登場人物達もなかなかの絵を書くものだと感嘆しちゃう程。
「あの」渡し守「らしき」人も出てくるし、一寸これって見切れがあって面白いです。
...ふと思ったのですが、こういうのを若い頃、20代前半に読んで果たして面白がった私なのだろうあ、って。 その後そんなにたいした人生は歩んでませんけど、子供の頃に苦手だった卵豆腐が今美味しく感じるように、爺臭い時代ものも年が行けば楽しく読めるようになったのでしょうか。






- link -