虫姫—御書物同心日記
非番の新米同心丈太郎は古本屋になりすまし、木場の旦那の家へ本の買い取りに出かける。ところが驟雨に見まわれ、雨宿りをした杉皮葺きの一軒家で虫姫に出会い…。本の楽しさと江戸情緒を綴る7編を収録した、シリーズ第3弾。
出久根 達郎さんの御書物同心日記は非常に面白い。 取り立てて派手さはありません。 伏線が沢山張られている訳でもありません。 なのに面白いのは、文章のテンポとセンスが良いのと、数少ない伏線が最大限の効果を発揮している為。
とてもストイックな作品です。
残念なのは、この1冊だけ文庫本になっていない事。 でも前2作は既に文庫本になっているので(御書物同心日記、続 御書物同心日記)、取り敢えずこれら文庫本を買って、そしてこの「虫姫」の文庫本化を待つのが吉かと思われます。
なんていう私がそうだったのですけど、待てなかった、という。
将軍家の蔵書(紅葉山御文庫という)を管理する御書物方同心の物語である本書。 珍しい仕事もあったものですが、そんな珍しい仕事でのエピソードや、本好きが高じてこんな職業に就いた主人公の日々日常が...淡々と描かれています。 地味なんだけどそこが良いんです。





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