Landed
初期CANのファンである事を公言してきた私としては、ダモ鈴木さんが脱退した後のCANを評価していないように、それを意図的にしていた訳なのではありましたけれども、実はそれは比較論の結果なのでしかありませんでして、あれはあれ、これはこれって感じで別バンドとして捉えておりました。
そして、私がCANを聴き始めた頃、中古レコード屋さんにはこの「Landed」が呆れるほど沢山並んでおり、Virgin Recordsからリリースされた最初の作品なのだと最初から知っていれば頷ける事実かとは思われますが、当時はそんな事も露知らず、単純にがっかりしてみたりで、それが「中期〜後期CANは今一つなのではないか→だからLandedが沢山セコハンにある」みたいな歪んだ評価を決定づけたのではありましょう、いやマジで。
「早かった」のではなく「確定していた」CANというバンドは、ピークが前にあり、徐々にそのテンションを下げて行った或いは下げざるを得ない運命であったという評価がある程度に的を射ていると言えましょう。 但しこの場合、前述の「別バンド」として捉える視点と、下がりっ放しでは無かったのだという認識が必要となる事実を忘れてはなりません。 それが証拠にこの「Landed」は駄作ではありません。
恐らく後期CANのパブリックイメージが悪いのと、そのパブリックイメージがあまりに狭い範囲に向けたものであるので、多くの未聴リスナーを食わず嫌いにさせる、または聴いたにせよ真っ当な評価が下せない無惨さを構築してきただけの話だとも言え、誰が悪いのかという低レベルの話はさておくも、この2004年という、ありとあらゆるジャンルの音楽が熔解されたままの混沌たるシーンにおいては当然に再評価されるべきであります。
...等と書くと名盤の様に聞こえてしまいますが...そんな事も無いので過度の期待は無用であり。
CANが悲惨なのは、初期CANのコピーをしてしまう為、「決してオリジナルには勝てないそのオリジナルの強み」をば意図的にやっている確信犯的作業に因ります。 が、時としてオリジナルを越えてしまう事があるのもCANの魔術的な要素であり、後期CANはそのあたりが聴きどころだとも言えます。
特にこの「Landed」では、初の16トラック録音である為か、それともそれにあわせたHolger Czukayさんの編集能力の為か、やたらと音の分離が良く、且つそれが翻って始末の悪い事に「CANはあんまり音が良くない方がよろしい」等という私のような訳のわからんファンの口をあんぐりさせたのか知りませんけれども、よくよく聴いているとノイジーな音が挟み込まれていても何故か耳障りの良い音響となっていたり。 あ、そもそも音作りの面から言っても普通のロックとは500万光年くらいかけ離れているのでアレですが。
ところで今、CANのCDはMuteからしか出ていないのでしょうか。 私が持っているのは本家Spoon盤でありまして、今でも普通にSpoon盤が売られているのであれば、是非そちらを買って頂きたいです。 理由は特にありませんけど、何となく本家の方が良さげじゃん?(笑)
音的には「マトモじゃないけど格好良い異形ロック」となります。 ジャケットは嫌い。






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