三文役者
「裸の十九才」を観た序でなので、他の新藤兼人監督作品をあれこれ観てみようと、アマゾンで検索してみたら、売れてる順でトップは「墨東綺譚」でありました。 しかしながらいきなりこれを観るのは憚れましたので(笑)
戦後の日本映画の貴重なバイプレーヤーで、自らを三文役者と呼んだ役者・殿山泰司の半生を描いた、新藤兼人監督が贈る名作ドラマ。
というこの作品を観た次第。 恐縮ですが「殿山泰司」という名前と顔がこれまで一致しておらず、あぁこの人なのね、と作品の冒頭で改めて合致したところ。 そんなおっかなびっくりな観方でしたから、最初は一人で観ておったのですけれど、途中なかなか面白いと判断しましたんでアカネさんと一緒にもう一度頭から観直しました。
殿山泰司さん役を竹中直人さんが演じてらっしゃいます。 これがまたなんとなくデフォルメしているっぽくて素直に笑えました。 そしてその半生は今やどの役者さんにも見る事が出来なさそうで貴重でもあり、映画のモチーフに最適であり、「劇」的ですらあります。
・竹中さん達による映画自体のストーリー
・乙羽信子さんのナレーション或いは話しかけ(本人登場)
・殿山さんの出演された実際の映画のシーンからのモノローグ
で着実に構築されるこの世界で、観ている我々は少しずつ新藤兼人さんと竹中直人さんの毒におかされつつ、かと言え事実は底辺に流れている殿山泰司さんの存在を力強く知るに至ります。
面白いのと冷めてしまうのとがバランス良く(?)ちりばめられているので、評価が分かれてしまいそうですけれど、私もアカネさんも結果的には「楽しめ」ました。 ただ、もう一度観るのは辛いかも。
荻野目慶子さんの陰毛には腰が抜けたのですが、それを目当てに観るのはキツいかも知れません。 なんじゃあれ、って感じで。



<link>