Metal Box
元々はパンクが好きで、初期パンクが好きだったんです。 そう言えば、なんで「初期パンク」を「ショキパン」と縮めるのか永らく疑問でした。 1文字しか削ってないじゃん!って思ってたんです。
私にとってのパンクとの出会いはご他聞に漏れずSex Pistolsでありまして、しかもテレビで観てしまったのです。 もうね、一発でノックアウトでした。 すごくかっこ良かったジョニー! ジョニー! ジョニー!(尚、今思えばシドが居なかったのでグレン時代のピストルズだったのでしょう。 曲はアナーキー...でした。)
恐らく私はパンクに出会わなければ絶対に暗い奴になっていた筈です。 でもピストルズを観て一気に躁転しちゃったです。 大丈夫だ、私にはピストルズがある、パンクがあるんだ!等と、どこにでも居そうな高校生だった訳で。
で、ピストルズの後は当然Public Image Limitedに行くのであります。 最初に買ったのは1stで、これがフリーキーで超カッコよかった。 ジョン・ライドンが「ロックは死んだ」とか言ってるのに、この1stは私にとっては思いっ切りロックでした。 こういうのをロックっつんじゃね?っていう感じで。
ピストルズでは音楽というよりも姿勢やインパクトを。 PILでは音楽(性)を感じ取ったんです。 ある意味ジャーマンロックよりも分かりやすかった。
この「Metal Box」は2ndで、これとこの後の「Flowers of Romance」がオススメです(ちなみにピストルズでは「Spunk Demo」が最高)。 Metal Boxはその名の通りで円形の缶に12インチEPが3枚入ってまして、私が知った時はプレミアが付いてて(確か8000円)、1万円札を握りしめた私はそのMetal Boxを買うか、通常盤(LP x2)を買って残りで別のものを買うか散々悩みました。 結局後者だったんですけどね。
PILのベーシストはJah Wobbleで、後にHolger Czukayとも組んでアルバムを出す人なんですけども、この人のベースがすざましく格好良いんです。 普通、ベースなんて目立ちません。 でもこの人のベースは目立ちまくりなんです。 だってダブなんだもん、目立ってあたりまえ(笑) もしかしたらこの作品で私はダブに目覚めたのかも知れません。 レゲエっていうかダブね。 このダブとジャーマンっぽいワカメな感覚がPILだったんです。
そんなベースと、一寸基地外入ったギター(これも雰囲気あって身震いしそう)と、あのボーカルですから。 なんか寒〜い所で、霧とかで前が全然見えない様なトコで独りぼっちにされちゃうような感覚に陥ります。 すごく孤独を感じてしまうのは私だけでしょうか。
...確かこの頃のブートビデオを観ました。 Metal Boxに収録されている曲を演奏しているんです。 で、その曲が終わるとおもむろにジョン・ライドンがコートを脱ぐのですけれども、それが妙にその場の雰囲気に溶け込んでまして、すごく感動したのを憶えてます。
かと言え、ダブ好きの人に合うかどうか微妙ですし、パンク好きの人には恐らく馬が合わないと思われるこの作品は、一体誰が聴くべきなのか。 今それで悩んでしまいました。 でも、ベーシストさんに聴いて欲しい感じかも。 通常盤で試聴出来ますので是非どうぞ。
そんなこんなです。 尚、「Commercial Zone」という作品が昔ブートで出ておりまして、これは「This Is What You Want, This Is What You Get」という、Flowers of Romanceの後に出た作品の元ネタっていうか別バージョンっていうかなんですけども、実はこれが一番良かったりするから世の中不思議です。




