English Settlement
(2003/08/01頃、前サイトで書いたもの)
そして、かなり薄れきった記憶を紐解いてこれを書きますので、かなりの時間的記憶的矛盾があるかも知れません。 予めご了承下さい、とお願いすると共に、padma colorsの記事って皆そうですから何をか言わんをや。
さておき、
今のティーンズ(死語)でXTCを知ってる割合をちょっと知りたいものなのですが、恐らく嬉しい位に低いのではないかと思っております。 そうに違いない。 そんなXTCはマイナーなのかメジャーだったのか憶えてませんけれども、今から15年程前に会社帰りに六本木の故WAVEで買った記憶はあるものの、それよりも当時はバブリーだったんでWAVEのバブリーな店構えに驚愕したものです。 しかも買ったのはLP(2枚組)だったという。
そして買ったその日にプレイヤーが壊れた(酔っ払って壊した)ので、次の日にこれまた会社帰りにCDを買いました。 次の日にCDで買い直した位、この作品は素晴らしい、と言いたい訳です。
4曲目まで視聴出来ます。<アマゾン
この作品を私が買った頃、 Oranges & Lemonsがリリースされました。 上に書きました通り、English SettlementのLPを買った次の日には私も立派なXTCファンになってしまっていたものですから、その当時の最新盤Oranges & Lemons迄の全ての作品を...或いはEnglish SettlementからOranges & Lemons迄の全作品を...その日のうちに買い揃えてしもうたです。 若さって無謀です。
そもそもそれまでにXTCはダビングして貰ったテープで聴いておったのですし、まさにそのテープ(所謂「俺ベスト」)がきっかけでXTCに興味を持ったのでありますけれども、何故にEnglish Settlementを最初に買ったかと言うと、その「俺ベスト」をくれた友達(以下「俺ベスト君」)が
ビートルズみたいにコンサート活動を止めたバンドらしい
と言い放っちゃったのと、後日調べましたらコンサート活動を止めてからの1発目がこのEnglish Settlementだからでありまして(前後関係があやふや)、ビートルズを引き合いに出して
コンサート活動を止めたバンドの、次の作品はグッドジョブ
という、引き合いがビートルズだけなのに強引すぎる定説を個人的に構築してしまい、結果会社の帰り道に故六本木WAVEで購入するに至ったのであります。
果たしてEnglish Settlement以降Oranges & Lemons迄のXTCは、私にとっては全て名盤扱いであります。 その中でそれが一番オススメかを決める事は、残念ながら出来ません。 ですので一番思い入れの強いEnglish Settlementをここで採り上げた次第です。
一言で言い表すならばXTCは「ポップ」であります。 既に1stで「This Is Pop」なる曲を発表した位でありますが、この頃はまだ当時のパンクシーンという背景がありましたものですから、さてこれをポップと言ってしまって良いものかとリスナー側からみれば怪しいところなのではありますけれども、「ポップではない」とは言い切れないものがあります。 評論で「捻くれた/捩れた/異端の」たる形容を施されたのも確かに頷けます。
要は「正統ポップでは無いが、ポップ度高い高い!」ってぇところかと思われます。
この「ポップ度高い」という形容がXTCの最大の持ち味であります。 ならばそのポップ以外の要素たるや何か?という疑問が湧くのも当然でありますが、先ずその答えには「ポップ以外の全ての音楽ジャンル的リソース」としておくのが順当でしょう。 「何々系ポップ」という当て嵌め方が一筋縄で行かないのは、この「ポップ以外の全ての...」というXTCにとって最重要の要素が効いているからなのです。
それにはまた、XTCというバンドには2人のコンポーザーが居るという事実に我々は注視しなくてはなりません。 手っ取り早く言えばボーカル&ギターの人とベースの人が曲を書いているのですけれども、この2人から吐き出された曲がアルバムの中で溶け合って、これがXTCをXTC足らしめているのでもあります。 そしてその成果がポップ云々に結実しているのでもあります。 ちなみに私はベースの人の書く曲が好き。
「ポップ以外の全ての音楽ジャンル的リソース」がXTCの持ち味だとは先程書きましたけれども、これとポップとの関係は、コンポーザー2人の手による楽曲がアルバム内で溶け合う事実とは別に捉えるべきかと思われます。
思いますにこれは、コンピューターで言いますなれば、ファイル圧縮に例えるのが良いのではないでしょうか。 しかも圧縮率が非常に高い、メール添付される側にとって嬉しい有り様です。 圧縮率は高いが損失部分の少ない可逆圧縮で有り、有り得る強みがXTCらしさだと言えるのと同時に、先の疑問への2つめの答えとしてこれをXTCの「XTC的ポップ」だとしなくてはならなくなります。
ところで、English Settlementを購入してからXTCのファンになった事は先に書きましたが、私はXTCというかEnglish Settlementを、視覚的にも好む必要条件を持っていた旨について補足します。
視覚的に、というのは単純に「映像的に」であります。 現在どのような流通体系に因って皆様の目に届けられるのか私は存じ上げませんが、如何に当時私が西新宿に足繁く通ったかの要因は、即ち海賊版モノ(詰まりブート)の存在が高かったからに他なりません。
更に言えば「海賊ビデオ」であります。
漏れなくXTCにもこのようなビデオが幾つかありまして、例えばライブ映像であったりもしますけれども、私にとって印象深いのはXTCのプロモーションビデオ集でありました。
それがイギリス等で正規に発売されたもののコピーかどうかは今や知る由もありません。 が、今のように自宅のパソコンの前でかなりの情報を得られる御時世ではありませんでしたから、いそいそと西新宿の「****」とか「****」に行ってあれこれしたものです。
そういった経緯の中で買い求めたのがXTCのプロモーションビデオ集でありました。 確か2巻ありまして、両方とも買った記憶があります。 しかしながらそれらも、且つ他のも今や手元にありません。 とある事情で当時住んでいた団地脇の公園にて灯油を撒いて焼いて、しかもそれをビデオ撮影したからでもありますし、残ったビデオテープさん達も私が長野県に引っ越しする時にゴミ出ししてもうたです。 蛇足ですが、その時撮ったビデオテープは今どこの誰が持っているか不明です。 更に蛇足。 私が出演したライブのビデオも今やどこにあるのか不明であります。
脱線しました。 かのXTCの海賊版プロモーションビデオには、話を戻しますとEnglish Settlementの中の1曲「All Of A Sudden (It's Too Late)」が収められていたのです。
まま、内容的には曲名通りの内容でありまして「俺ビックリ、だけど遅過ぎ!」な、男女関係の恋愛とその別れについての一幕が表されるものでありました。
オチが効いてて、別れた彼女が鍵を郵便受けに入れたら、その鍵が待ち受けたものは鼠捕りだったというものです。 エサよろしく鼠捕りが鍵を捕らえるのでありますが、鼠捕りは機能として鍵を捕らえたに過ぎず、それがまた哀しくも背景にある彼氏の意図を具現化しているのです。
意地っ張りな男の詰まらぬ意地、って感じ?(笑)
とは言え、このPVを初めて見た時には衝撃を受けました。 5分少々の曲のPVで、ここまで言い得るとは!と。 そして、PVでここまで言い表せる曲とは!?ってなもんです。
「俺ベスト君」のテープ、そして先ず映像を追い求めた私。 話は既にグチャグチャですが、まぁ試聴してみて下さいませ。




